11/11・12 8年生劇「夏の夜の夢」

小中学部の学びの集大成として毎年行われる、8年生劇。今年度の10人の8年生は、先生方の熱いご指導の下、夏休み明けから本格的に稽古を重ねていたらしい。家ではあまり学校のことを話さない息子。時々「劇はどう?」と訊ねると「うん、順調だよ。」と素っ気ない返事。という訳で、ほとんど何の事前情報もなく、当日を迎えた。

シェイクスピアの喜劇「夏の夜の夢」、17役を10人で演じる。いくつもある日本語訳の中から、「格調高いけれどもいささか古めかしい感じの文体(演劇専科・高田先生談)」の翻訳を選び、長台詞に果敢に挑んだ子ども達。舞台背景をはじめとする大道具、小道具、衣裳、音楽、照明も、自分たちでこなした。

そして学内低学年向けの短縮版から始まり、学内生徒向け1回、学外向け3回の計4回半の公演。一観客としては、正直、何回も同じものを観るのはどうなのだろう?と思っていたのだが、そんな心配をよそに、回を重ねるごとに変化し深まって行く「夏の夜の夢」の世界。全身全霊で役にぶつかっていく子ども達の姿に、ただ感無量。そして、大いに笑わせてもらった。

そして感じたことは、たとえハードな稽古であっても、数ヶ月の練習だけではここまで到達できなかったのだろうな、ということ。小さい頃からの、普段の授業での積み重ねの中で培われた土台があってこその、この劇。養われてきた力の集大成だと感じた。言葉や色彩への感覚、手仕事を通じて物を作り上げる力、互いを聴き合うハーモニー、そして足りないところがあればそれを補うように動けるチームワークが、この劇を通じて遺憾なく発揮されたのだと思う。そういう意味で、これまでこのクラスに関わって下さった全ての先生方のお陰で、ここまで辿り着いたのだなあとの感謝の想いを新たにした。また、あたたかく包み込むような観客の雰囲気も、彼らの力を引き出してくれた。親として、この日を迎えられて、本当に良かった。8年生の皆、ありがとう。そして、おめでとう。

(8年生保護者)