教育理念

子どもの魂の中に
あれこれいろいろなものを
注ぎ込んではなりません。

そうではなくて
子どもの精神の前に
畏敬の念を持つのです。
この精神は
自分自身で成長していきます。

私たちの責任は
子供たちの成長を妨げる
障害物を取り除き
その精神が
自分自身で成長していく
きっかけをつくってあげることなのです。

R.シュタイナー

東京賢治の学校自由ヴァルドルフシューレは、それぞれの子どもが持っているこの高い精神性が成長していけるための日々の教育に取り組んでいます。それぞれの子どもが卒業したときに本当に自分自身の目標を見つけ、自分の能力を思い存分生かしていけるように「自由への教育」を目指しているのです。

そしてその教育の根底にあるのが、人間の成長を包括的に見ていく「人間学」という教育理念です。この「人間学」では頭と心と身体の成長がいっぺんに行われるのではなく、ふさわしいものがふさわしい時期に子どもの中で成長していくことに注目しています。

すべてのカリキュラムは、その法則に基づいて構成され、生徒はまさに今の自分の成長に必要な栄養を、教育の中でもらっているのです。ということは、幼児期の課題、小学部低学年、高学年の課題、中学部、そして高等部の課題は、それぞれ別のものとして発展していきます。種からすぐに花が咲くのではなく、小さい芽や根っこがでてそのあとに葉っぱや茎が生長し、最後に美しい花を咲かせるように、シュタイナー教育は植物と比較することができます。

ですからここで幼稚園から高等部までの一貫教育を実践することにより、根っこからお花までの全成長過程に取り組めるのです。

わたしたちはこれまで、それぞれの子どもの成長過程を知っている教師同士が、幼児部から高等部まで、肩を並べることにより、一人ひとりの子どもをしっかりと見つめ、育んでいける土台を作り上げています。

そして育ちゆく人間が、学びという愛の力をそれぞれの成長過程で受け取ることにより、自分自身の精神性を高めながら、自分と世界をしっかりつなげていける真の大人へと成長していくことを、わたしたちは心から願っているのです。

<7年周期>

頭と心と身体の成長
ふさわしい時期にふさわしいものがはぐくまれる

ルドルフ・シュタイナーは人間の成長の周期を七年ごとに見ています。それぞれの七年間は、それぞれの成長の重点を持ち変化していきます。

0歳から7才(第一七年期)

生まれたばかりの子どもは自分の人生の土台となる身体を何よりも大切にはぐくんでいきます。そして七年間かけて眠りと目覚め、栄養と消化、いわばすべての生活のリズムに慣れていきます。すべては温かい両親と教育者に包まれながら、自分の身の回りの環境に対して大きな信頼を得ていくのです。

7歳から14歳(第二七年期)

すくすくと成長した子どもの中から7歳前後の時期に新しい能力が生まれます。それは記憶したり考えたり創造する能力です。しかも今まで自分の育ててくれた両親以外にさらに尊敬する人間に導かれたいと思うようになるのです。その尊敬する先生を通して子どもは自分を取りまく世界を、さまざまな教科から学び理解していきます。学びは楽しく世界は面白い!この気持ちが湧き起こるのがまさにこの年齢です。

14歳から21歳(第三七年期)

思春期に差し掛かった生徒はより強く自分自身の世界を持ち、周りと距離を置くようになります。自分の内面が豊かになり、自分自身で思考し判断していく能力を獲得します。同時に感情の領域においてもそれは起こり、自分の意見を持つようになります。ですからこの時期、生徒ができるだけ自分で答えを見つけ、自分から世界に向かって興味が持てるよう、授業の中でたくさんの会話が行われます。その中で若者は、世界の根底を流れる真実を求める潜在的衝動をもちながら、認識の道を歩みつつ、本当に自分のやりたいことを見つけ出していくのです。

畏敬の念を持ってこどもを受けいれ、
満ち溢れた愛の中で彼らを育て、
自由の中で彼らを送り出していく。

R.シュタイナー