幼児期の人間観
子どもは何をするために生まれてきたのでしょう
何のために生まれてきたのかを大人が子どもに教えたり押しつけたりすることはできません。 生きていくことに喜び・希望・信頼を持つことができれば、子どもは何をするために生まれてきたのかを自分で見つけ、自分の道を歩んでいくことができるでしょう。
そのために7歳までの子どもにとって大事なことは、生きていく土台となる健康な身体が育つことです。子どもたちが「生きる力」を充分に発揮していけるように見守り、心のもとになる繊細な感性と思考のもとになる意思と行動力とを、この時期にそれぞれの子どもにあったかたちで育てていきます。
0歳から7歳までの子どもたち
0歳から7歳までの時期は、生きていく土台をつくる大切な時期です。
健康な身体の基盤、周りの世界を豊かに感じる感性、感謝の心、世界に向かって自ら進んでいく働きかけていく意思の力など生きていくうえでの肉体と心の核となるべきものがこの時期に育まれます。子どもは全身でまわりの世界を感じ、吸収します。草・花・虫・土・風・光、騒音・強いライト・車の激しい通りなど、身の回りのすべてを感じ取ります。お母さん、お父さんなどの身近な大人の声、ことば、仕草、行動、さらにはその内面までもうつし取ります。
ですから子どものまわりには、善悪の判断のできる大人、人との関係をそれぞれの持ち味を生かしてつくっていける大人が、しっかり立っていることが必要です。大人が、実生活のなかで示す、その姿を子どもは模倣して学んでいくのです。
大切にしていること
朝と夜、潮の満ち引き、月の満ちかげ、四季のめぐりなど、くりかえされる自然のリズムを全身に受けて人間は生きています。このくりかえされるリズムは、人間の呼吸、脈拍、眠りと目覚めなど生命のリズムをつくり出しています。これらのリズムと子どもたちの生活のリズムがうまくあったとき、子どもたちには深い安心がもたらされます。そして、自らの生命の力を十二分に発揮して生きることが可能になるのです。この時期にそれが保障された子どものからだには、自分自身に対するゆるぎない肯定感が生まれます。
ですから、園の生活は、一日のリズム、曜日・月・四季などのリズムをとても大切にしています。子どもたちを元気にさせようと、次々に新しい企画や行事で追い込み、強い刺激を与えるという方法は子どものリズムを保つ上でよくないのです。わたしたちは一見平凡とも見える規則的な生活リズムのなかで、子どもの内側から新鮮な創造力が沸いてくるような援助と指導をすることを大切にしています。

