教育の特徴

◇幼児から高等部の一貫教育

東京賢治シュタイナー学校では、幼児部の3年間に加え、小学校1年にあたる小学部1年生から高校3年生にあたる12年生まで、計15年間の一貫教育を実践しています。

すべてのカリキュラムは、人間の成長を包括的に見ていく「人間学」という教育理念に基づいて構成され、生徒はまさに今の自分の成長に必要な栄養を、教育の中でもらっているのです。

幼児期の課題、小学部低学年、高学年の課題、中学部、そして高等部の課題は、それぞれ別のものとして発展していきます。種からすぐに花が咲くのではなく、小さい芽や根っこが出て、そのあとに葉や茎が生長し、最後に美しい花を咲かせるというように、シュタイナー教育は、植物の成長と比較することができます。

ここで幼稚園から高等部までの一貫教育を実践することにより、根っこからお花までの全成長過程に取り組めるのです。

私たちはこれまで、それぞれの子どもの成長過程を知っている教師同士が、幼児部から高等部まで肩を並べることにより、一人ひとりの子どもをしっかりと見つめ、育んでいける土台をつくり上げています。そして育ちゆく人間が、学びという愛の力をそれぞれの成長過程で受け取ることによって、自分自身の精神性を高めながら、世界をしっかりつなげていける真の大人へと成長していくことを、心から願っているのです。

◇クラス担任

東京賢治シュタイナー学校では、信頼できる確かな成長の支えとして、可能なかぎりクラス担任が同じ生徒を8年間受け持ちます。

ここで大切なのは、子どもの成長をずっと見守ってあげること、その生徒をよく知っている先生がいるということ、そして一番難しい思春期まで全面的に携わる、ということです。

子どもは誰かに理解され、その子にふさわしい指導をすれば必ず成長していきます。クラス担任は毎朝110分間行われるエポック授業に取り組み、生徒をより深く理解しながら、一人ひとりの子どもの成長過程に包括して携わっていきます。同時にまた、クラス担任以外の他の教科でも、一つの教科につき一人の教師が長い期間、同じクラスに携わることを大切にしています。

◇通信簿

本校では、生徒を点数で評価しません。かわりに個々の教師がその生徒の学びを文章で評価していきます。

その内容には生徒の個性と学びの発展が非常に詳しく書かれています。人間的成長を尊重するため、知識の量だけではなく、その生徒全体においての成長を評価していきます。

シュタイナー学校の生徒は、テストがなくても喜んで学びます。授業内容が日々の日常生活に密着しているので、点数がつかないから学ばないというケースはほとんどありません。どの年齢においても生徒たちは、成績の重圧から自発性を発展させるのではなく、健康なモチベーションから自らの学びの自発性を発展させているのです。

◇知識と芸術のバランス

シュタイナー教育のもうひとつの特色としては、芸術教科が非常に多いということがあげられます。

それは、子どもの中にあるクリエイティブな想像力、何かをつくる力を根づかせ、育くんでいくということを大事にしているからです。

知識を得るだけでなく芸術的な力を取り入れることで、人間の精神活動の根本である「知性」「感情」「意志」のバランスが取れていきます。

芸術的な行いをすることで自分を表現し、他人に伝える力や社会性が身につきます。同時に美に対する感覚や芸術性も養っていくことができます。また、ただ生み出すだけでなく、芸術を見抜く力、鑑賞する力も見につきます。12年生が行う、ヨーロッパに行って有名な美術館をすべてまわるという取り組みは、その集大成と言えるでしょう。

シュタイナーは、教育自体もひとつの芸術であると言いました。宮沢賢治が「農民芸術」と言ったことも同意であると思います。芸術とは何かを生み出すということ、創造者になることです。まったく何もないところから生みだす力、それが芸術教育の中で養われ、自ら“つくれる人間”になれるのです。

シュタイナー教育の大きな特徴とも言えるのが、エポック授業(中心授業)です。

エポック授業とは、小中高すべての学年の1時間目に毎日行われる110分の授業で、専科以外の国語、算数、理科、社会にあたる教科を2~4週間にわたって集中して学ぶものです。

「エポック授業」について詳しく読む

専科とは、一年を通じて継続的に学びを進めていく授業のことです。

この専科授業は教科と学年によって、週1回~3回の割合で組まれ、朝のエポック授業(中心授業)のあとに行われます。

「専科科目」について詳しく読む

国内にあるシュタイナー学校の中でも、東京賢治シュタイナー学校の大きな特色とも言えるのが、日本の風土に根ざした学びを行っていることです。

シュタイナー教育というとヨーロッパのキリスト教的な要素を取り入れた学びをイメージされる方が多いかもしれません。ただし、シュタイナーは自身の教育法を、どの文化圏でもその国の風土に根ざしながら行っていけるはずだと確信していました。

「日本にねざした学び」について詳しく読む

本校では、シュタイナーや宮沢賢治、そして創設者・鳥山敏子の教えから、自然と触れ合い、そこから得る学びが大切だと考えています。

そのため、自然と触れ合う体験や学習の機会がたくさん設けられています。

「自然体験・校外学習」について詳しく読む

本校では、生徒たちが自己表現できる場をたくさん用意しています。

低学年のうちから、人前に出て話したり、踊ったりすることを通して、自分自身を素直に出せる子どもに成長していくのです。そして学年が上がれば上がるほど、表現する力は強くなっていきます。

「自己表現する環境」について詳しく読む