12/2(土)11年生英語劇 『The Sound of Music』

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英語劇としてミュージカルであるこの作品がどう形になっていくか、また有名過ぎる不朽の名作をどう自分達のものにしていくのか…大人達の期待とほんの少しの不安をよそに、彼らはひたすらマイペースでした。全員が本格的に英語劇と向き合うことになったのは、気が付けば公演のわずか2週間前!?けれどもその2 週間は濃密な時間であったことを容易に想像させるほど、物語の世界へひきこませてくれたのです。

今の彼らがこの作品を選んだことは必然だったのかもしれません。
11 年生担任のヴィリギリウス・フォーグル先生によると、作中の英語は日常的・実践的なものが多いそうで、それだけでも英語をより身近なものにし、スキルアップに結び付いたと思われます。
また物語前半は自由奔放なマリアと彼女に信頼を寄せていく子ども達との明るさ、マリアとゲオルグ(トラッ プ大佐)との激しい言い争いの場面など、動きのある展開になりますが、うってかわって後半は、ナチス政権下のドイツから侵攻を受け併合されていくという暗い時代であることが色濃く表れた物語になります。今だからこそ見つめ直したい時代に思いを寄せることができたことも、彼らの大きな学びとなったことでしょう。
また、家族の愛とともに2 組の男女の愛も、思春期真っ只中の彼らにとっては何とも複雑な心境になる事柄でしょう。ともすれば恥ずかしくてできない!で無くなってしまいそうな場面にも真剣に取り組むハイティーンに感服でした。

最後の「Climb Every Mountain」を全員で合唱する場面。その歌声の美しさ、湧き上がる力強さ、誇 らしい立ち姿。他の学年の保護者の方が涙を流していらしたそうです。今まさに一つの山を登り、明日からもいくつもの山を越えようとしている彼らに相応しい曲でした。
重なり合う学びとともに作り上げた作品は、彼らだけが手に入れることのできた他には存在しないものへとなるのだなぁ…と、私の胸いっぱいの状態は数日にわたり続きました。
素晴らしい時間をくれた 11 年生達とご指導くださった先生方、ご協力くださった保護者の方、劇をご覧になってくださった皆様に、心からのお礼を申し上げます。
英語劇が終わり、我が家は静かになりました。毎日のように聞かされ続けた「My Favorite Things」が、 いつの間にかほぼ聞こえなくなったからです。子ども達はもう次へ向かっています。

(11 年生保護者)

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