8年生卒業劇

シュタイナー学校の小中学部8年間は、”船旅”に例えられます。1人の担任と生徒と親が1つの船に乗り合わせる学びの旅。その航海の最後を飾る8年生卒業劇。全身全霊で取り組んだ子ども達を見守ってきた親に、熱い思いがこみあげます。

2019年11月、2日間で3回公演を行った卒業劇「オリバー・ツイスト」は、まるで8年生と担任の小澤先生が、演劇専科の高田豪先生とともに出航した〝小澤クラス号″最後の旅のようだった。旅(劇)はとっても楽しくて、一気に波に乗り、旅を見守る親の私たちをも乗せて、あっという間に劇の舞台である19世紀の町 ロンドンへ連れていってくれた。

衣装、小道具、大道具、すべてにこだわった。
適当なものがなかった帽子、ベストや紫のマントなどは、手を動かして作った。
舞台道具の大きな棺は木槌で作り、
劇中のパンは稽古の時から毎日自分で焼いた。
舞台背景のロンドンの町の絵、ポスターの色合いも19世紀のイギリスの配色まで調べて描いた。

自分たちで作った紫のマント

木工の先生のアドバイスをいただきながら作成した棺

稽古から本番まで、パン作りの得意な生徒が焼いた。「もう少し美味しくなさそうに」、「硬いものの方がいい」などリクエストがあったそう。

舞台上の立ち位置、屏風、道具類の場所と移動の担当を書き込んだ紙。セリフだけでなく、舞台裏の仕事を頭に叩き込んだ。

本番近くに遅くまで残って描いた風景画

8年クラス10人それぞれが、何役も演じ分け47人の登場人物になりきる。
そして場面転換も多い。
一体裏はどうなっているのか?!と驚き、どんどん引き込まれていった。

劇のいたるところにそれぞれの特技が生かされ、個性が響きあっていた。
お互いに刺激や影響を与えながら8年間ともに成長してきた子ども達。
クラス一丸となりつつ個々の才能が開花した〝小澤クラス号″の旅は
最後の最後まで全力で挑戦して、行き着くところまで行ったのだ。

生徒達の可能性を広げて下さった先生方や、お声をかけてくださったお客様。
自分を応援してくれる人たちがこんなにいると感謝し、心強く胸に響いたに違いない。
この旅の景色を胸に刻んで、彼らは〝自分の舟″に乗り換え突き進む。

次はどこの港に降りるのか?
自分はどうしたいかと自問自答し、
自分にできることを探しながら、
小澤先生がおっしゃったように、
彼らは旅を楽しみながら自分の舟を乗りこなしていくだろう…。

2012年春から歩んできた8年間を胸に、私達親も出航する。
少し寂しい気もするが、劇の主題歌にあったように
「頭をあげて、胸をはって、未来を掴んでいきたい!」
これからもONE TEAMの精神で学校を支え、
彼らが帰ってくるふるさと(この学校)がいつまでも残っていくように、
そして、このシュタイナー教育があたり前に日本で、この立川から広がっていくように、子ども達の見本となる大人でありたいと力をもらった。

8年生、でかしたぞ!!

8年 保護者

8年生の学びと卒業劇について