自宅学習中のある家庭の様子

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新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休校から2ヶ月以上が経ちました(2020年5月14日現在)。生徒たちは自宅で課題に取り組んでいます。

休校中の4月に7年生(中学1年)になった娘は、日々、担任の先生や専科の先生からいただいた沢山の課題に取り組んでいます。

課題の一つは、「地理学」。
先生が作ってくださったプリントを読み、地図帳を見ながら、山脈や河川、平野の名前を1つずつ記入します。隣で見ていると、先生が描かれた日本地図の色彩の豊かさやプリントの内容に感嘆します。

先生からの問いかけは「行きたい場所を決め、時刻表を用いて旅をする」。娘は、分厚い時刻表とにらめっこしながら、どのように電車を乗り継げば辿り着けるかを考えています。スマホなら2分で終わってしまう乗換案内。駅名を追いながら、ページをめくり、乗り換える電車の名前に興味を持ちながら、楽しそうに宿題をする姿はこちらの気持ちを何故か軽くしてくれます。

また、「1つの植物を選んで毎日スケッチをする」という課題もあります。娘が選んだのは、ベランダにある小さな鉢の「ガジュマル」。長い年月を振り返っても、ほとんど変化がない植物です。胆汁質傾向の強い彼女は、代わり映えのしない植物にイライラ。
「もうやめたい」
「昨日と同じ絵を描いても誰も気づかない」
「他の植物にすればよかった」
と文句を言いながらもスケッチを続けていました。

スケッチを始めて15日後…

「すごい!ここに芽が出てきてる!」

と、こちらも飛び上がるような声で伝えてくれました。見ると、確かに小さな小さな、本当に小さな赤い芽が……。あれから二週間が過ぎ、しっかりしてきた芽から小さな葉が顔を出しています。

同じ日は二度となく、確かなものはいつも目の前にあることを、娘は私に示してくれるように思います。

7年 保護者

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