書籍部 ~“ホンと”の交流会~

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親の活動のひとつである書籍部では、イベントの際に学内で取り扱っている書籍を販売しています。販売を通して学校のこと、親の関わりについてなどをお伝えしています。また「”ホンと”の交流会」と銘打って持ち寄った本の交換や「読書会」として一緒に本を読み合ったりしてきました。

本校で取り扱いのある本についてはHPに掲載しています。
出版物の紹介

これらの本の中から書籍部メンバーのひとこと感想をいくつかご紹介します。
著者の方々は高等部の授業や保護者に向けた講座を受け持ってくださっていたので、私たちにとって身近な先生です。この中で興味を持たれた本があったらどうぞ読んでみてくださいね。いつかお会いして一緒に読みあえる日が来ますように!

シュタイナー教育の場では子どもの気質を重視していると言われます。その気質とはどのようなものかをシュタイナー学校の担任を経てドルナッハ・シュタイナー教育教員養成ゼミナールの元代表であったエラー先生がわかりやすい言葉で説かれた本です。

保護者の感想

この本に出会っていなかったら、気質を学んでいなかったら、パートナーとは別の道を歩んでいたかもしれないし、娘の感情の起伏を理解できなかったかもしれない。自分をもっと嫌いになっていたかもしれないとも思う。自分を知るために、きっとこれからも何度も読み返す、大切な1冊。(7年母)

「自分はやりたいことだらけで多血だな。やり出したらはまっちゃうのは粘液もあるから?心配症なのは憂鬱的だな。」と、気質を学んだ高等部の息子が言う。気質について具体的に、ユーモアたっぷりに書かれたこの本を読むと、自分や相手の事を、客観的に見る事ができる様に思う。個々の性質や関係性に調和を持たせる助けとして読んでいきたい。(12年、卒業生母)

※「気質」をテーマにしたシュタイナー教育音声講座はこちらから。
気質のシュタイナー教育音声講座

現在、シュタイナー学校の8年間の担任5回目を務めており、3人のお子さんの親でもある著者の日本の親に向けた講座を元にしてまとめられたものです。お母さんたちを優しくサポートしてくれる内容です。

保護者の感想

どっぷりと疲れたときに、手を伸ばしてしまう。初めの「こんにちは」と、終わりの「さようなら」を、泣かずに読んだことはない。子どもの親になるということは、何かを諦めるのではなく、自分を育てていくことなのだということ。一方的ではなく、辛いときに寄り添って、抱きしめてくれる本。(7年母)

子育てしていて「なんだか大変だな」と感じる時、何度となく読み返します。シューラー先生の言葉に触れると、肩の力が抜け、「そうだ、明日からも、愛する我が子とゆっくり生きていこう」と思う。一方で、親同士、そして教師も共に学校を作る喜びを改めて噛みしめる。私たちに優しく寄り添い、そっと背中を押してくれる、そんな本です。(8年母)

小さい子の親向けの本と捉えていたけれど、書籍部の読書会で読み合ってみて、高等部や卒業生の親である私にとっても指標になる言葉があちこちにちりばめられていることに気がついた。進路に迷う息子と向き合う上でどんな心持ちでいればいいのか。自分が本当にリラックスするための何かを持っているのか。いつまでも支えてくれる内容です。(12年、卒業生母)

おとながこどもにできること 著者ローター・シュタインマン

シュタイナー学校の教師を16年間務め世界各地で講演活動を行ってこられた先生です。7人のお子さんのお父さんでもありました。日々の生活の中で起こる具体的な事柄から子育てのヒントを与えてくれます。

保護者の感想

ドイツのシュタイナー学校の先生の子育てエピソードが、私の悩みと結び付くのかしら……と半信半疑でページをめくると、誰もが経験する(してきた)ことがユーモアたっぷりに書かれている。日常の何気ない出来事が、自分と子どもにとってかけがえのないものであることを気付かせてくれる1冊。(7年保護者)

家庭の中でおきる具体的なことがらからやさしく示唆に富んだ言葉で、子育ての大切なことを親に語りかけてくれます。例えば、こどもには「まちがう権利がある」という言葉。自分を振り返ると、我が子に間違えさせないためのことばっかりやっていることに気がつきました。読んでいると自然に自分がどうしたら良いのか考え、気づくヒントをくれる本です。(12年、卒業生母)

生きる力をからだで学ぶ、その他 著者鳥山敏子

「東京賢治シュタイナー学校」の創設者・鳥山敏子先生執筆、制作の本やDVDの紹介です。
創設者・鳥山敏子

保護者の感想
「生きる力をからだで学ぶ」
シュタイナーと通じ合い、宮沢賢治の宇宙につながる鳥山敏子先生の授業に、直接触れてみたかったが、それはもう叶わない。『からだは「なぜ生まれてきたか」「なぜ生きるのか」といった核心に向かって動いている』身体性を根っこにした敏子先生の授業に触れることのできる貴重な一冊。彼女の刺激的な言葉に触れながら、私たちの学校の存在意義を改めて実感する。昨年、100周年を迎えたシュタイナー教育だが、一方で、百年後の東京賢治シュタイナー学校を思い描いてみる。ここにしかない、ユニークな教育の中で、子どもも親も育っているに違いない。(8年母)

「賢治の学校」を立ち上げた敏子先生のメッセージが詰まった本です。現在の本校の状況とは違っている部分も在りますが今に通じていることも沢山です。「教師一人一人が子どもと向き合い教師自身のからだが芸術的になり、頭だけでなくこどものいのちに沿って全身で学んでいく授業をしていけば、この現実を切り開いていく道はきっと見つかるのではないでしょうか。」という文章。我が子が敏子先生に担任をしていただいた中で、またその後も他の先生方の姿から実感している事です。(12年、卒業生母)

「いのちに触れる」
この本は、鳥山敏子先生が公立学校教師時代に出版された本です。数ある先生の著作の中からお薦めの本を伺った所「『いのちに触れる』いいですよ」と紹介してくださいました。「にわとりを殺して食べる」授業から「原子力発電所とゴミ」の授業へ。そして「ブタ一頭まるごと食べる」授業と進んでいきます。授業では、にわとりも原発の本を書いた著者もブタ一頭もいずれも本物が子どもたちの目の前にあらわれます。授業を受けた子どもたちや親御さんの感想も書かれてあり、体(感覚機能)だけでなく心もたくさん動かしたことが伺えます。(6,10年母)

「脱『いい親』」
先延ばしにしてきたこと、気付かないふりをしてきたこと、誤魔化し続けてきたこと、面倒だと思って蓋をしてきたことが、次から次に書かれている。錆びついたのこぎりでギリギリとやられるのではなく、名刀ですっぱりと切られたような気持になる。のたうち回って、それでも明日に自分を繋ぐために読むことを止められない。(7年母)

番外編
『賢治の学校 宮澤賢治の教え子たち』DVD全11巻

この映画は、当校の創設者である鳥山敏子先生が、宮澤賢治の教論時代の教え子たちにインタビューした記録映画です。
出演されている教え子たちは撮影当時84〜85歳でしたが、約70年前の授業の光景を、昨日の事のように嬉しそうに生き生きと語ります。そして、詩人・童話作家として知られる顔だけでなく、人間味溢れ、親しみを感じるエピソードもたくさん紹介してくれます。その中で、生き方や教師として生徒たちに向き合う姿勢に心を強く動かされます。まるで教え子たちの皆さんの語りや鳥山敏子先生のインタビューを通して私たちも賢治先生の授業の世界の入り口に立っているような気がしてきますから不思議です。(6,10年母)

NO BOOKS,NO LIFE!!

皆さんにも素晴らしい『”ホンと”の出会い』がありますように。

書籍部 保護者
 

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