子育てと自分育ての手仕事 ~わたげ日記~

*このブログは、在園家族の日常にスポットライトを当てたシリーズです。たんぽぽこどもの園の仲間たちの生活を、少しのぞいてみましょう

中学生の時「何でも手作りしてあげられるお母さんになりたい!」と夢を描いていました。

母となり、導かれるように出会ったシュタイナー幼稚園。

この出会いは私の夢への扉をも開き、子育ての隣にはいつも手仕事がありました。

そして、それはたくさんの自分を引き出してくれました。

羊毛ボールや遊び紐、小人人形に編みぐるみ、染色やローズウィンドウ……

素材も手法も様々な手仕事は、集中力や根気、力の加減、イメージ、リズムなどあらゆる力を自分から引き出すことが求められます。

目の前の手仕事と同時に、自分とも向き合う作業だと感じます。

保育室の隣のお部屋で、仲間たちと一緒に手を動かしながら、子どもの事や家庭の事、自分の事を語らう時間は、まるで心のマッサージ。

保育室や園庭で遊ぶ子どもたちの声も、素敵なBGMです。

作品は出来上がらなくても、上手くできなくても、部屋を後にする頃には何だかほぐれて、軽やかな心をお土産にまた日常に戻ることができます。
お母さんだって、まだまだ未熟な道の途中。

苦手な事もたくさんあるけれど、手仕事を通して仲間たちと手を交わし、心を交わせることは、自分の新たな扉を開く「自己教育」。

この時間が子どもの笑顔と安心を生み出す魔法になると信じて、今日も手を動かします。

(年長保護者S)

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