◇小中学部の成長について
小中学部では、クラス担任という一人の先生が同じクラスを8年間受け持ちます。それは一人の子どもの成長過程を一人の教育者が包括して携わっていくことで、その生徒をより深く理解していくことができるからです。
基本的にクラス担任は、毎朝110分のエポック授業を1年生から8年生までの間、受け持ち、その中で読み書き計算の授業を繰り広げたり、詩を朗誦したり、歌を歌ったり、リコーダーを吹いたり、絵を描いたりと、総合的な取り組みをしていきます。また専科の授業であっても、一日を通して生徒たちをサポートしていきます。
尊敬できる(シュタイナーが言うところの“権威ある”)先生のもとでしっかり学ぶことが、小中学部に在籍している7歳から14歳までの大きなテーマです。安心できるクラス担任のもとだからこそ、子どもたちは豊かに感情を育み、感受性を養い、そして知性を養っていくことができるのです。
この年齢は、子どもに自己判断はさせません。「これはこうだよ」と、判断できる大人である教師が大切なことをひとつずつ教え、しっかりと導いていきます。その体験を重ねれば重ねるほど、後に高等部になったときに自分で判断し、決断できる大人になれるのです。そういう意味でもクラス担任の持つ、“尊敬できる存在である”という権威は重要です。