幼児期の子どもへの伝え方 ~意志と言葉と行為を共にして~

子どもに必要なことを伝えるとき、どのようなシチュエーションで、またどのように伝えていますか?

きっと日々一緒に過ごしているお母さん、お父さんなら他にも様々なシチュエーションがあり、そしてそれはたいてい、大人のいうことを聞かないシチュエーションであることが多いのではないでしょうか。

もしも「言うことを聞かないな」と思うことがあれば、ぜひその時の大人の行動と本心を、ふり返ってみられることをお勧めします。それは、幼児期の子どもには、言葉だけでは伝えるのは難しく、言葉通りのことを本当に思い、行動することが大事だからです。

例えば、外で遊んでいて「もう帰る時間だ」と本当に思った(意志)ときに、「帰りますよ」と伝え(言葉)て、本当に帰り道を歩き出す(行為)。この3つが一致すれば、おそらく何度も「帰りますよ」と声をかける必要はないでしょう。そして子どもも、お父さん、お母さんが「帰りますよ」と言ったら本当に帰るのだ、ということを理解していきます。

なぜ、このテーマを書いたかといいますと、日々の保育で子どもたちに何かを伝えるとき、一度で伝わらないことが多いと思ったからです。見落としたテレビ番組がYoutubeで後から見ることが出来る時代ですから、「その時」じゃなくてもいい、みたいな感覚が子どもの世界にも入り込んでいるのでしょうか。

ですから近頃は、「とっても大切なことは1回しか話さないの」と言ってみることもあります。そうすると、とても注意深く心と耳を傾けます。それと同時に、自分の伝え方も振り返ってみました。伝えようとしたことに揺らぎや迷いがあると、子どもはすぐにそこを見抜き、こちらからのメッセージを受け取ろうとはしません。

でも、「本当に」こうしてほしい、ということがはっきりしている時、言葉は言霊となり、行為も伴ってきちんと子どもに伝わる。そして、大人が発する言葉に注意深く耳を傾けるようになります。

反対に、心と行為を伴わないうわべだけの言葉を子どもに浴びせ続けると、子どもは何に注意深くしたらよいかわからなくなり、結果的に「大人のいうことを聞かなくなる」でしょう。

幼児期の子どもは2,3歳でたくさんの言葉を覚え、大人とも会話が成立するので、つい対等に付き合ってしまうこともあるかもしれません。でも、私たち大人には、子どもを導く役割があります。

この時期の子どもたちが、成長していくうえで本当に望んでいることに目を向けて、子どもに接していきたいものです。

(文責:幼児部教師)

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